[インタビュー]ホームページの作成、 運営と広報の展開を考える

今回はいくつかの地域活動団体のホームページ(以下、HP)を立ち上げ、孤軍奮闘している青山 恭彦さんにHPを作るに至った経緯、運用方法や広報の考え方をインタビューしました。

 

☆ホームページ(HP)を作っている団体は?

「仙人の家」(東伏見にある、夫婦二人で居場所づくりをしている団体)と、「田無手をつなぐ親の会」(障がい者の親の連絡会)、あとは「ほにほに」(保谷第二小学校区の「ふれあいのまちづくり住民懇談会」)など。以前は同時に6つも抱えていたことがありましたが、団体が無くなったりなどして減りました。

6年ほど前の「仙人の家」が最初です。先に誰かがHPとFacebookを立ち上げたのに、更新せずそれっきり放置。それを聞いて「ほったらかしたままにするな」と腹立たしくなった。ご夫妻の要望もあって、HPを私が作り直し、Facebook も含めて更新を請け負うことになった。たまたまJimdoというフリーソフトを知り、遊び半分でまず自分のHPを立てて面白くなったのがHPづくりやお手伝いをするきっかけです。私の「小さな親切」運動。

 

どういう内容で更新しているのですか。

「仙人の家」は、毎月たくさんの行事や企画があるので、その予定情報の発信。「田無手をつなぐ親の会」は障がい児をもって不安を抱える親御さんたちに安心と希望をもってもらえるよう会の活動内容を紹介。「ほにほに」は、立ち上げの動機は世話人を増やすためのPRで、そのため、世話人の皆さんが活動している現場を撮って記事にします。児童の通学時見守りや、お祭りの時、世話人のおばちゃんたちが輪投げや射的のお手伝いをしているところなどを写真に撮って紹介。どの団体でも活動を続けるためには、活動内容を広く紹介して関心を持ってもらい、参加者、協働者、応援者を増やすことが必要でしょう。そのためにはHPは広告宣伝に有用なツールの一つだと思う。

 

HPを作りたいけどお金がかけられないという団体からの声がありますが・・・

私が使っているJimdoはホームページ作成のための無料のソフトなので、私が負担するのは時間と電話やファックスなどの通信費だけ。丁寧に作ろうと思えば時間がかかる。その上、写真を撮りに出かけなくてはならないし。HP更新のお手伝いは余程お人好しじゃないとできないと思う。当初は、マニュアルを作ってあげて、立ち上げて、更新の作業手順を教えたら、後はできる人が出て来てやるだろうと思ったのは私の大誤算。そういう人はいない。できる人がいるところは私の手助けは必要ないのです。

 

☆次の世代にどうやって繋いでいくかという問題がありますね。

私がいまお手伝いしているところに、私の後、HPの維持・更新を無償で引き受けてやろうという人が現れるかどうか。IT知識に詳しい人がたくさんいる時代、リタイア後のお遊びの一つとしてやってやろうという人材は多い筈。ただ、活動内容との親和性が問題。「ほにほに」のHPは私がいなくなったらどうなるだろう。気になります。

活動団体は親の会のように後継者に引き継がれて継続的に活動を続ける団体もあれば、代表一代限りで消滅して新たに同じような団体が別の人によって作られて行く団体もあります。団体によっては活動を活発化させるために、広告宣伝の必要性を感じることでしょう。広報の手段はクチコミやチラシからネット利用まで多様な手段があるけれど、活動内容によってどんな方法がベターか、目的によって広報の仕方が変わります。HPも一つの手段。参加者が欲しい、増やしたい。新しい人を巻き込みたいなどなど、「必要だからHPを立てよう」となっていかないと。広報の目的と必要を感じないと手段は考え着かないと思う。

 

インタビューをおえて

70歳代近くなってJimdoというソフトを知り、それを活用しようとする姿勢こそ青山さんが皆から引っ張りだこになる理由です。「素人」だということを強調する青山さんですが、今回はそんな青山さんだからこそ感じる広報の熱い思いを伺いました。これからは多くの人がITと共に生きる時代です。まさに「必要性を感じる」ならば、Facebookだけ始めてみる、ブログだけやってみるなど、まず一歩踏み出してみて、継続することが大切なのではないでしょうか